取引におけるリスクリワード比率の活用方法について

良いトレーダー、儲かるトレーダー、裕福なトレーダー、悪いトレーダーを区別するものは何か？ ある人は取引戦略が全てだと言いますが、ある人はマインドセットと取引心理に注目しています。 一般的には、その通りです。 しかしそれだけではありません. 取引には、リスクリワードレシオと呼ばれる重要な側面があり、おそらく最も重要となります。 この記事から、その全てを知ることができます。 

リスクリワードレシオ(R/Rレシオ)とは何か？

リスクリワードレシオ(R/Rレシオ)は、投資や取引における期待収益と期待損失を測定するものです。 トレーダーはR/Rレシオを使用し、各取引でリスクと希望金額を正確に定義します。 リスクリワードレシオは、エントリーポイントからストップロスまでの距離、エントリーポイントからテイクプロフィットレベルまでの距離を割り、測定されます。

この2つの数値の関係から、トレーダーはその取引が価値があるものなのか否か、それとも今なのかどうかを判断することができます。 どんな人でも悪い取引が続くことはあります。起こりうる損失が大きければ大きいほど、トレーダーにとっては不利になります。 従って、R/Rレシオが大きいと、不可逆的な損失が発生することとなります。 また、R/Rレシオは、成功する取引戦略の重要な要素となっており、R/Rの知識なしで利益を上げるトレーダーは存在しません。

リスク/リワードの仕組み

リスクリワードレシオは、1ドルのリスクに対し、何ドルのリターンを得ることができるかを示すものです。 多くのアナリスト、トレーダー、投資家は、1:3のR/Rレシオがほとんどの場合において最適であると言います。 理由については後ほど説明しますが、私たちはそれに同意していません。 今は、最も人気なものとして、1:3の比率にこだわってみましょう。

1ドルのリスクに対し、3ドルを獲得するチャンスがあります。 R/Rレシオが1.0未満（1:3 R/Rレシオは0.33なので1.0未満）であれば、取引で1ドル以上得をすることになります。 リスクリワードレシオをよりよく処理するため、ストップロスとテイクプロフィットを使用する必要があります。 こうすることで、失う覚悟以上のリスクを負わないということを、確実に知ることができます。

リスクリワードレシオの重要性

成功するトレーダーになりたいのであれば、リスクリワードレシオは最も重要なものの一つであると言ってもよいでしょう。 それは、損失と利益を計算するのに役立ち、取引開始をする前にもう一度考えるきっかけを与えてくれます。 取引判断の際、普遍的なR/Rレシオに依存しないことが一番大切となるでしょう。 全取引について、取引を終える前に特定の取引で、いくらまでなら損失が許容されるか、今日はいくらであれば損失が許容されるかを決定しておく必要があります。

価格形成や経済的背景、或いは自分の内なる感覚から、良さそうな取引を見つけたら、更にリスクを取り、リスクリワードレシオを1：2、1：1、或いは1：0.5にしてもよいでしょう。 なぜその取引に入るのかを理解し、感情をコントロールできれば大丈夫です。 また、R/Rレシオが小さいほど（1：3は小さすぎることはありませんが、1：5は小さいR/Rレシオです）、取引で稼ぐチャンスは小さくなります。 これは市場のボラティリティにより、チャートがストップロスまで移動し、その後ターゲットまで反転することがあるため起こります。 それは、R/Rレシオと取引勝率のバランスを見つけると成功しやすくなります。 

市場において、何らかのリターンを伴う事業にはある程度のリスクがつきものとなります。 感情的な判断は、あらかじめ設定した経済的目標を変更し、一貫性のない賭けに誘う可能性があるので、避けるようにしましょう。 計算ずくでリスクを取るには、常にリスクリワードレシオが必要となります。

リスクリワードレシオの計算

リスクリワードレシオを計算するには、リスクとリターンの両方を把握することから始めます。 いずれもトレーダーが設定するレベルです。

リスクは、取引で失う可能性のある金額のことを表します。 R/Rレシオを維持するため、チャート上のランダムなポイントにストップロス注文を出すなど、やみくもな行動はしないようにしましょう。 ストップロスとテイクプロフィットのレベルは、取引が成功する可能性があるか否かを定義するので、リスクリワードレシオよりも遥かに重要となります。

報酬は、取引がテイクプロフィットレベルへ到達した時に得られるお金です。 リスクと同様、好ましいR/Rレシオを持つために、テイクプロフィットレベルをチャートのどのポイントにも置かないようにしましょう。 R/Rが小さくても、勝率が高いほうがいい場合もあります。

リスクリワードレシオを計算するための簡単な計算式があります。

リスクリワードレシオ（R/Rレシオ）＝（エントリーポイント・ストップロスポイント）／（テイクプロフィットポイント・エントリーポイント）

例えば、XAUUSDをエントリーポイント1800ドルで購入し、ストップロスを1750ドル、プロフィットターゲットを2000ドルに置いた場合は、リスクリワードレシオは次のようになります：

(1800 – 1750) / (2000 – 1800) = 50 / 200 = 1:4 (0.25)

また、価格をポイントにしたR/Rレシオの計算も可能となります。 Meta Trader 4/5でチャートを開き、マウスホイールをクリックします。 クロスヘアが表示されるので、カーソルをクリック＆ドラッグして、利益や損失のポイントを探すことができます。

そして、カーソルを下へ移動させると、可能損失が表示されます。

5000ポイントの損失可能性と20 000ポイントの報酬があります。 従って、リスクリワードレシオは、4000 / 20 000 = 1:4 (0.25)となります。

リスクリワードレシオの例

まずは、気になる取引を探すことです。 ここでは説明を簡単にするために、XAUUSD(Gold)チャートを使用します。 私たちは、RSIのダイバージェンスを発見し、金は上昇するはずだと想定しました。 そこで、取引を開始する前に、ストップロスを定義します。 どこに置けば良いのでしょうか？ 通常、サポートラインの下に配置されるはずです。 しかし、より安全にするために、更に移動させます。 1800ドルに適切なサポートラインがあるため、ストップロスは1790ドルレベルとなります。

RSIで取引する場合は、テイクプロフィットは最も近いレジスタンスである1833ドル付近に置く必要があります。 念のため、テイクプロフィットをもう少し近くに置く予定です。 結果はこちらです。

R/Rレシオを計算する必要があります。 この取引のリスクリワードレシオは:(1800 – 1790) / (1830 – 1800) = 10 / 30 = 1:3 (0.33)です

きちんとした組織的取引となりました。 あとはポジションをオープンし、ターゲットがヒットするのを待つだけです。

リスクリワードレシオ(R/Rレシオ)の良さとは？

多くのトレーダーは、1:3のR/Rレシオが全トレーダーにとって、最適であると考えています。 R/Rレシオが小さいと勝率が低いということもあるため、私たちは反対です。 つまり、リスクリワードレシオが1：1であれば、リスクリワードレシオが1：4である場合よりも、利益を上げる可能性が高くなります。 これは、市場のボラティリティとランダムな変動によって、価格がテイクプロフィットレベルへ到達する前にストップロスに向かって振れることがあるためです。

多くの場合、R/Rレシオを1:1.5から1:3の間で維持するようにします。 こうすることによって、取引に役立つ適切な比率と、一連の不良取引や口座破裂の原因となる不十分なリスクという、2つの世界から最適なのものを得ることができます。

まとめ

リスクリワードレシオ(R/Rレシオ)は、投資や取引における期待収益と期待損失を測定するものです。 比率が1.0より大きい場合は、リスクは取引報酬より大きくなります。 比率が1.0より小さい場合は、報酬はリスクより大きくなります。 賢く使えば、あっという間に取引成績がアップするはずです。 FBSで素敵な取引を！

Author: FBS Analyst Team

この著者による詳細

同様

28.12.2022 17:05 黒三羽烏のローソク足パターンのトレード方法

トレードでは、さまざまなエントリーシグナルを頼りにすることができます。

08.07.2022 18:25 需要と供給のFX取引ガイド

ほとんどのトレーダーは、RSIやMACDなどのテクニカル指標を使った取引を好みます。 また、ベアチャートを使って判断するのが好きな人もいます。

20.06.2022 13:10 MetaTrader 4の使用方法：初心者ガイド

MetaTrader 4は、世界で最も普及している取引プラットフォームです。 これは、最も複雑な戦略を実行するための、優れた取引ツールや分析ツールを提供しています。