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取引を始める方法
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取引注文の種類：市場、リミット、ストップ、トレーリングストップストップ、ストップリミット
取引注文とは
取引注文は、トレーダーに代わってアセットを購入または売却するためのブローカーへの指示で構成されています。 注文は通常、電話または取引プラットフォームを通じて行われます。 また、トレーダーは自動売買システムやアルゴリズムを使って注文を出すこともできます。 注文が入ると、注文実行のプロセスが始まります。
いくつかの注文タイプでは、トレーダーが価格や実行時間に影響を与える制限を加えることができます。 この条件指示には、注文を実行するための特定の価格水準（リミット）や、注文を有効に維持するための時間帯を含めることができます。 また、他の注文に基づいて注文を実行するか、キャンセルするかを決定することも可能です。
トレーダーは、自分のスタイルや経験、取引戦略に基づいて、さまざまな注文タイプを使用します。 それぞれのタイプを使い分けることで、金融市場で成功する確率がぐっと高まります。 そこで今回は、各タイプの取引注文について詳しく解説していきます。
成行注文
成行注文は、ベストな価格ですぐにアセットを売買することです。 つまり、すでに注文表に登録されているリミットオーダーに基づいて実行されるため、充填されるには流動性が必要です。
現在の市場価格で即座に売買したい場合は、成行注文を設定するのが最適です。 例えば、XAUUSDの価格が急激に上昇し、一刻も早く買いたいと思うことがあるとします。 この場合、成行注文をして、ミリ秒以内にXAUUSDを買うことになります。
成行注文のしくみ
成行注文は、オーダーブックに掲載される指値注文とは異なり、現在の市場価格で即座に執行されます。 トレードには必ず、makerとtakerの両者が存在します。
成行注文を出すということは、他人が決めた値段を使用するということです。 例えば、ブローカーは、買いの成行注文をオーダーブックの最も低いask価格に合わせ、反対に売りの成行注文をオーダーブックの最も高いbid価格に合わせます。
前述のように、成行注文は、ブローカーが瞬時の需要に応えるためにオーダーブックに流動性を持たせる必要があります。 成行注文を出すと、トレーダーはブローカーから流動性を奪うため、マーケットテイカーとして高い手数料を支払うことになります。
成行注文の例
マーケットメーカーとテイカーの関係は、数字で理解した方がわかりやすいので、例を見てみましょう。
EURUSDを1ロット買うとして、現在の市場価格が1.0643ドル程度であるとします。 成行買い注文を作成するには、数量欄に "1 "を入力し、"Buy by Market "をクリックします。
新規成行注文
注文後、ブローカーは数量と価格を指定した指値注文が入ったオーダーブックを見て、アセットの売買を行います。 この場合、EURUSD1ロットを市場価格で購入する成行注文は、オーダーブックで最も低い売り指値注文と一致することになります。
市場の深さ
ご覧のように、このブックで最も低い売り指値注文は、EURUSDの10ロット、価格は1.06446です。 購入成行注文は、提示された10ロットから1つのEURUSDロットを購入し、エントリー価格は1.06446となります。
EURUSDを現在の市場価格で100ロット買いたいとします。 最も安い売り指値注文は、市場全体の買い注文を満たすために、より多くのボリュームが必要です。 成行注文の残量は、それが満たされるまで、次の最良売りの指値注文に自動的に一致します。 その結果、購入した全ロットの平均価格で100ロットを購入することになります。 この過程をスリッページと呼び、マーケットテイカーとして高い価格や手数料を支払う（あるいは低い価格を受け取る）理由になっています。
指値注文
指値注文とは、トレーダーが指定した一定の前提条件のもとで、商品の売買を指示するものです。 トレーダーは指値注文を出す際、現在の市場価格で市場に参入するのではなく、市場価格が一定の水準に達した場合に注文を実行したいことをブローカーに伝えます。
指値注文は、リミットオーダー、ストップオーダー、ストップリミットオーダーの3つに分類されます。
リミットオーダー
リミットオーダーとは、支払うべき最大価格または受け取るべき最小価格（以下「指値」）を制限した上で、アセットの売買を行うことです。
リミットオーダーは、現在の市場価格よりも低い価格で買いたい場合、またはこの現在の価格よりも高い価格で売りたい場合に適している場合があります。 注文が成立した場合、指定された指値以上の価格でのみ注文が成立します。 しかし、市場価格がトレーダーの指値注文に到達しない可能性もあるため、必ずしも注文を実行するわけではありません。
リミットオーダーの仕組み
リミットオーダーは、発注後すぐにオーダーブックに登録されます。 ただし、アセット価格が指定された指値以上になった場合のみ充填されます。
例えば、Apple社の株を現在の価格が90ドルであるのに対し、100ドルで売りたいとします。 100ドルの売りリミットオーダーを出すことができます。 価格が目標価格以上になったとき、市場の流動性に応じて注文が実行されます。 他のApple社の売り注文が先に発注された場合、システムはそれらの注文を先に実行します。 リミットオーダーは、その後、残りの流動性で満たされます。
リミットオーダーの例
リミットオーダーの例
上の図は、成行注文とリミットオーダーの使い分けを表しています。 この例では、最後の取引価格は約134.80ドルでした。
できるだけ早くアセットを売買したいトレーダーは成行注文を出し、そのほとんどは現在の株価134.80ドル（青線）付近ですぐに実行されます。
124.50ドルまで下がった株を買いたいトレーダーは、124.50ドル（緑線）を指値とする買いリミットオーダーを出します。 株価が124.50ドル以下まで下落した場合、リミットオーダーは124.50ドル以下でトリガーされ実行されます。 株価が124.50ドル以下まで下落できない場合は、実行されません。
138ドルに上昇した株を売りたいトレーダーは、138ドル（赤線）を指値とする売りリミットオーダーを出します。 株価が138ドル以上になれば、リミットオーダーが発動し、138ドル以上で約定します。 株価が138ドル以上に上昇できない場合は、実行されません。
なお、株価が指値に達しても、先行の注文があるため、指値での注文ができない場合があります。 また、リミットオーダーでは、注文の執行価格が、買いの場合は指値より低く、売りの場合は指値より高くなることがあるので、注意してください。
124.50ドルでの買いリミットオーダーを「当日限り」ではなく「キャンセルまで有効」とした場合、翌取引日にも有効であることが重要なポイントです。 もし、株価が120ドルで始まれば、買いリミットオーダーが発動され、購入価格は120ドル前後となり、買い手にとってより有利な価格になると予想されます。 逆に、138ドルの売りリミットオーダーの場合：株価が145ドルで始まれば、リミットオーダーは145ドルに近い価格でトリガーされ、満たされることになり、やはり売り手に有利となります。
ストップオーダー
ストップオーダーは、アセットが指定された価格（以下「逆指値」）に達した時点で、市場価格で売買する注文です。
ストップオーダーの仕組み
アセットがストップ価格に達した場合、注文は成行注文となり、市場の深さに応じて次に利用可能な価格で満たされます。 アセットがストップ価格に達しない場合、注文は実行されません。
ストップオーダーは、以下のシナリオに適している可能性があります：
- ポジションを持った後、予想通りに価格が推移し、トレーダーが反転するケースで利益を守りたい場合
- トレーダーが、価格がある水準を下回り/上回った時点で、下落/上昇が続くと考え、成行注文でポジションを持ちたい場合。
- 価格が予想通りにならず、トレーダーが潜在的な損失を制限したい場合（ストップロスなどを使用する）。
トレーダーは、現在の市場価格より低く売りストップオーダーを設定します。 注文は、市場価格がストップ価格以下になったときに実行されます。 そうなれば、ストップオーダーはトリガーされて成行注文となり、市場の現在価格でアセットを売却することになります。
ストップオーダーは、買いにも合うかもしれません。 トレーダーは、現在の市場価格より高く買いストップオーダーを設定します。 注文は、市場価格がストップ価格以上に上昇したときに実行されます。 そうなれば、ストップオーダーは成行注文に変わり、市場の現在価格でアセットを購入することになります。
ストップオーダーの例
トレーダーは、潜在的な損失を制限してリスク増大を減らすために、ストップオーダーを使用します（ストップロスなど）。 ストップロスオーダーでは、価格が反対方向に行った時に、取引ポジションが閉じられます。 ストップロスオーダーは、市場が予想に反して動き、トレーダーが損失を被る可能性のある金額を限定的に設定し、リスクを制限するものです。
例えば、Apple株を1株134.50ドルで購入したトレーダーは、価格が予想に反した場合、124.50ドルで株を売却するストップロスオーダーを設定します。 投資リスクを1株あたり最大10ドルの損失まで制限しています。 株価が1株あたり124.50ドルまで下落した場合、注文は自動的に実行され、取引を終了します
ストップロスオーダーは、重要なイベントやトレーダーのポジションに反する大幅な値動きがある場合に有効です
ストップオーダーの例
ストップオーダーは、リミットオーダーとは異なり、指定した価格以上でアセットを購入（または売却）できる場合にのみ実行されるものであることを把握しておいてください。
急速に変化する市場では、ストップオーダーは正確に指定されたストップ価格レベルで満たされるとは限りませんが、通常はそのかなり近くで満たされます。 しかし、ストップロスオーダーは、いくつかの極端な状況では、アセットを守らないことがあります。
例えば、あるトレーダーが1株130ドルで株を購入し、1株125ドルで売りストップオーダーを出して、株式市場が閉じたとします。 そして、取引終了後にその会社に関する破滅的なニュースが出るとします。
翌日の取引開始時に株価が120ドルとギャップダウンした場合、株価が注文価格を下回ったため、トレーダーの1株125ドルの売りストップオーダーが直ちに発動されることになります。 1株125円に近いところで満たされることはないでしょう。 その代わり、市場実勢価格である1株あたり120円前後で埋まることになります。
リミットオーダーでは、指定された注文価格以上で注文が成立することが保証されています。 ストップオーダーは、条件を満たすと直ちに実行され、市場実勢価格で満たされることを保証するものです。
ストップリミットオーダー
ストップリミットオーダーは、ストップトリガーとリミットオーダーを組み合わせたものです。 このストップオーダーは、ブローカーがリミットオーダーを行うためのトリガーとなる価格を追加します。 以下で、その仕組みについてご紹介します。
ストップリミットオーダーの仕組み
いくつかのパーツに分けて、ストップリミットオーダーを理解していきましょう。 ストップ価格は、リミットオーダーを行うためのトリガーとして機能します。 市場がストップ価格に達すると、ブローカーは自動的にカスタムプライス（リミット価格）でリミットオーダーを作成します。
ストップ価格とリミット価格は同じでも良いのですが、これは必須ではありません。 売り注文の場合、ストップ価格（トリガー価格）は指値より少し高めに設定するのが無難でしょう。 買い注文のストップ価格は、リミット価格より少し低めに設定することができます。 これにより、リミットオーダーがトリガーされた後に充填される可能性が高まります。
買い・売りストップリミット注文の例
買いストップリミット
XAUUSDが現在1914ドルで、上昇したときに買いたいとします。 しかし、XAUUSDがすぐに上昇し始めたら少ししか払いたくないので、払う値段を限定する必要があります。
買いストップリミットオーダーの例
テクニカル分析で、市場が1928ドルを上回れば上昇トレンドが始まる可能性がある場合を想定します。 しかし、あなたは偽のブレイクアウトの取引を避け、ブレイクアウトのケースで買いストップリミットオーダーを使用してポジションを開こうとします。 ストップ価格は1928ドル、リミット価格は1935ドルに設定しました。 XAUSDが1928ドルに達すると同時に、XAUSDを1935ドルで買うリミットオーダーが発注されます。 この注文は1935ドル以下で成立する可能性があります。 リミット価格が1935ドルであることを考えると、相場がその上で急激に上昇した場合、注文は一部しか満たされないかもしれません。
売り指値注文
XAUUSDを1860ドルで購入し、現在1913ドルになっていると想像してください。 損失を防ぐために、ストップリミットオーダーを使い、価格がエントリーまで下がったらXAUUSDを売却します。
ストップリミットオーダーを1870ドル、リミットオーダーを1860ドル（XAUUSDを購入した価格）で設定した場合です。 価格が1870ドルに達した場合、XAUUSDを1860ドルで売却するリミットオーダーが実行されます。 価格が1860ドルに達した場合、注文は1860ドル以上の価格で満たされるかもしれません。
売りストップリミットオーダーの例
トレーリングストップオーダー
現在の市場価格から定義された割合やポイント数で設定できる標準的なストップオーダーの修正は、トレーリングストップと呼ばれています。 ロングポジションの場合は、投資家は現在の市場価格より下にトレーリングストップロスを置きます。 ショートポジションの場合は、投資家はトレーリングストップを現在の市場価格の上に置きます。
トレーリングストップは、トレーダーにとって有利な値動きをする限りは、取引を継続することによって、利益を守っています。 この注文は、価格が指定されたパーセンテージ、またはポイント量だけを方向転換した場合に取引を終了します。
通常トレーリングストップは、最初の取引と同時に置かれますが、取引後に置かれることもあります。
トレーリングストップオーダーの仕組み
トレーリングストップは、利益を確定・損失を限定させたりするものなので、一方向にしか動きません。 ロングポジションに10％のトレイリングストップロスを追加した場合は、購入後のピーク価格から、10％下落した時点で売り取引が発行されることになります。 トレーリングストップは、新たなピークが確立された時点で初めて上に移動していきます。 トレーリングストップが一旦上に移動すると、下に戻ることはできません。
トレーリングストップは、株価の方向性に自動的に追従するので、固定ストップロス注文よりも柔軟性が高く、手動でリセットする必要がありません。
投資家は、ブローカーが取引市場でその注文タイプを提供している場合は、どの資産クラスにおいてもトレーリングストップを使用することができます。 トレーリングストップは、指値注文または成行注文として設定することが可能です。
トレーリングストップを効率的に使うためには、タイトにせず、広すぎないレベルで設定することがポイントです。 トレーリングストップが次の市場の動きによって発動されるので、厳しすぎるトレーリングストップの場合は、トレーダーの方向に動く余地を与えない可能性があります。 通常、市場の動きでは、広すぎるトレーリングストップは発動しません。ですが、トレーダーが不必要に大きな損失を被るリスクや必要以上に利益を放棄することを意味します。
トレーリングストップは利益を確定し、損失を限定するものです。ですが、理想的なトレーリングストップの距離を設定することは困難となります。 市場や金融資産の動きは常に変化するので、完璧な距離は存在していません。 ですが、トレーリングストップは有効なツールです。
重要：理想的なトレーリングストップロスは、時間の経過とともに変化していきます。 高ボラティリティの時期には、トレーリングストップの幅を広げたほうがよいかもしれません。 閑散期や安定した銘柄では、よりタイトなトレーリングストップロスが効果的な時があります。
トレーリングストップオーダーの例
XAUUSDを2,000ドルで購入したと仮定します。 過去の上昇を見てみると、2％から4％のプルバックの経験後、再び上昇することが多いことがわかります。 このような事前の動きは、トレーリングストップのパーセンテージレベルを設定するのに役立ちます。
1％あるいは3％のトレーリングストップを選ぶと、きつすぎるかもしれません。 小さなプルバックでもこれ以上に動くことが多いので、トレーリングストップは、価格が上昇する前に取引を停止する可能性が高くなります。
10%のトレーリングストップを選択するのは過剰かもしれません。 最近の傾向を見てみると、平均的なプルバックは3％程度となっており、最大で4％近くになります。
トレーリングストップロスは、5%から6%程度が良いでしょう。 これは、価格に動く余地を与えると共に、価格が6％以上下落した場合に、トレーダーを素早くそこから退かせるというものです。 一般的なプルバックよりも大きい、5%から6%の下落はプルバックではなく、トレンド反転である可能性があることを意味します。
5%のトレーリングストップを使用し、価格が購入価格1900ドルより5%下がると、ブローカーは売り注文を実行します。 購入後、価格が2000ドルを超えることがなければ、ストップロスは1900ドルのままになります。 価格が2100ドルに到達した場合、ストップロスは2100ドルの5%下である、1995ドルに移動します。 価格が2100ドルから下がり始め、なかなか上昇しない場合は、トレーリングストップオーダーは1995ドルに留まります。価格がそこまで下がれば、ブローカーは資産を売却することになります。
正しい取引注文の選び方
市場注文は、簡単に全ブローカーが利用できるので、取引や投資を初めて行う際に、論理的に始めるべき場所となります。 そして、必ず取引が成立します。 しかしながら、すぐに市場注文だけでは不十分であることに気づくことでしょう。
重要な点は、注文タイプを取引戦略に合わせ、状況に応じ、最適な注文タイプを使用することです。 全トレーダーと投資家は、市場、リミット、ストップ、ストップリミット、トレーリングストップを知っておく必要があります。 これは、お客様の取引戦略を改善したり、新しい独自のものを作成するのに役立ちます。そして、常に市場の瞬間を監視する必要性を減らすことができます。
通常、プロトレーダーは次のように注文タイプを使用します：
- 価格の反転やテイクプロフィットに先立ち、ポジションを獲得するための指値注文；
- ストップオーダーは、ストップロス注文を設定することで損失を限定している；
- ブレイクアウト後のトレンドに追従するストップリミット；
- トレーリングストップで利益を保護する。
まとめ
各ブローカーが対応している注文タイプの範囲と、複雑な注文タイプにかかる手数料を確認し、ブローカーを選択しましょう。 これは、ブローカー間の重要な差別化要因であり、長期的にお客様の取引に影響します。
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2023-06-27 ・更新
