MACD(移動平均収束/発散)

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MACDは、多くのトレーダーの武器として最も有力なテクニカルツールの一つです。この指標は、トレンドの強さと方向性を確認し、反転ポイントを見つけるために使用されます。

MACDとは「Moving Average Convergence/Divergence Trading Method」の略で、直訳すると「移動平均・収束拡散取引手法」となり、2本の 移動平均線を用いることで、相場の周期とタイミングを捉える指標です。

設定方法

MACDはMetaTraderのデフォルトのインディケータに含まれているので、ダウンロードする必要はありません。チャートに表示するには、「挿入」→「インディケータ」→「オシレーター」をクリックして、「MACD」を選択してください。MACDはチャートの下側に別画面で表示されます。

通常の分析においては、短期EMA期間は12、長期EMA期間が26日で、シグナル(SMA)の平均期間は9日を利用する場合が多いです。しかし、取引スタイルや目標に応じて他のパラメーターを設定することもできます。たとえば、MACD(5、35、5)のほうがもっと敏感であり、週足チャートにもっと適しているかもしれません。

シグナルの平均期間を長くなると、クロス(交差)シグナル数が減り、ダマシシグナルを避けるのに役立ちます。しかしその場合、取引シグナルはよりも遅く発生します。

この指標はどの期間にも適用できますが、H1以上の期間を選択することをおすすめします。

MACDの仕組み

MACDの背後にある主な考え方は、短期の移動平均線(EMA)から長期の移動平均線を引くことです。このようにして、MACDはトレンドフォロー指標を勢いのある指標に変え、両方の機能を組み合わせます。

MACDには限界値がありませんが、ゼロラインがあり、その周囲に移動平均収束、発散、交差が発生する傾向があります。

移動平均が互いに近づくと収束が起こります。移動平均が互いに離れると発散が起こります。12期間のMAが26期間のMAを上抜けたら、MACDヒストグラムはゼロ線を超えます。一方、12期間のMAが26期間のMAを下抜けたら、MACDヒストグラムはゼロ線を下回ります。その結果、ヒストグラムのプラス値は上昇トレンド、マイナス値は落下トレンドを示します。

MACDの使い方

つまり、MACDが0を上回ると市場は強気になり、0を下回ると弱気になります。

MACDはトレーダーにシグナル線のクロスオーバー(交差)、買われ過ぎ/売られ過ぎレベル、センターライン(ゼロライン)クロスオーバー、発散のシグナルを与えます。

1. シグナル線のクロスオーバー

強気のクロスオーバーは、MACDが上昇してシグナル線を超えると発生します。MACDが低下して、シグナル線を下回ると、弱気のクロスオーバーが発生します。

MACDは、狭いレンジ相場で、トレンド発生時に効果的な指標となります。トレンドを把握して、このトレンドと一致しているMACDのシグナルだけ使用するのは良い取引戦略であるかもしれません。

下の図では、下降トレンドの場合はシグナル線とのマイナスのMACDクロスオーバーのみで取引する方が良いことがわかります。

2. 買われ過ぎ/売られ過ぎレベル

MACDをオシレーター系として使用することもできます。相場は常に平均値に戻り、速いMAは常に遅いMAに戻るというのは常識です。MA間の発散が大きいほど(より低いまたはより高いのはMACDヒストグラム)、相場は強気/弱気であり、MACDが0に戻る調整の可能性が高くなります。

結果として、相場が買われ過ぎ/売られ過ぎであるというサインとしてMACDの極端な高値/安値で取引することができます。MACDには上限も下限もないため、MACDレベルを視覚的に比較することによって、状態を判断する必要があります。ただし、このシグナルは、値動きまたは他のテクニカル指標からの確認を必要とするので、注意してください。

3. ゼロラインのクロスオーバー

強気のゼロラインクロスオーバーは、MACDが0を超えてプラスになるときに発生します。これは上昇トレンドの確認として使用できます。 MACDが0を下回ってマイナスになると、弱気のゼロラインクロスオーバーが発生します。これは下降トレンドを確認するために使用できます。

ここではMACDは2つのMAシステムに類似した取引シグナルを与えます。取引戦略の一つは、MACDがゼロラインを上回ったときに買い(指標が0を下回るまでポジションを保持)、MACDがゼロラインを下回ったときに売る(指標が0を超えたとき取引を終了)ことです。ただし、このアプローチは強いトレンド相場の場合のみ有益です。ボラティリティがあり、横向きの相場では、このアプローチは損失につながる可能性があります。

4. 発散

さらに、指標と価格の間の発散/収束に注意を払ってください。価格が低水準にあり、MACDヒストグラムが上げ渋ると、強気の収束が形成されます(買いシグナル)。価格が高水準にあり、MACDヒストグラムが下げ渋ると、弱気の発散が形成されます(売りシグナル)。

メリットとデメリット

MACDの最大の利点の一つは、それが同時にトレンドと勢いの指標であるということです。ただし、他のテクニカル指標と同様に、MACDは完璧ではありません。その主な欠点は、それが値動きよりも遅いシグナルを与えることです。さらに、MACDはすぐに使えるストップロスとテイクプロフィットを提供しません。

まとめ

MACDは有用なテクニカル指標です。MACDはさまざまなシグナルを生成し、取引システムの強固な基盤を表すことができます。ダマシのシグナルを除去するには、MACDを他のテクニカル分析ツールと組み合わせて使用してください。

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2023-05-03 ・更新

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